from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

民営化には75%が賛成

nikkeibp.jp

「現法案に賛同」が39%で最多ですが、現法案賛同派(「現法案に賛同」+「一部修正すれば賛同」)と、非賛同派(「大幅に修正が必要」+「民営化自体反対」)で比較すると47% VS 44%と拮抗。法案の可否をめぐっては、国会同様、意見が二分しているようです。
ただし、郵政事業の民営化については、「郵政民営化自体に反対」は17%に過ぎず、「わからない」を除いた75%が民営化の必要性を感じているようです。

法案の中身をよく知らないのに、「先ず民営化することが先決」と考えている人が大勢いるようだ。とりあえず民営化してしまえばなんとかなるって発想はどこから来るのか。JRがうまくいっていると思っているから。
峯崎淳「東京湾横断道路(2)」から。

国鉄の分割民営化について少し調べてみた。すると、懸念した通り、とても手放しで褒めることはできなくなった。今では、大いなる疑問を抱く。JR東海JR東日本JR西日本はたしかに繁盛している。だが、いわゆる三島JRと呼ばれるJR北海道、JR四国、JR九州はひどい赤字である。JR貨物もしかり。それに、新幹線や本州の路線はJRになる前から黒字だったのだ。民営化の手柄があるとすれば、ストがなくなったことぐらいではないか。
なにより疑問なのは、分割前の国鉄が背負っていた三〇兆円を超す借金のことだ。国鉄清算事業団は、国鉄が持っていた約九、二五〇ヘクタールの土地を処分し借金を返すはずだった。国鉄清算事業団は、今はもうない。一九九八年に解散してしまったからだ。では、借金は済まされたのか? とんでもない。事業団の発足当時二五兆五千億円だった借金が、二七兆七千億円に増えた。その間、九、二五〇ヘクタールあった土地は、一、四五〇ヘクタールに減った。保有していたJR東海JR東日本JR西日本の株八二四万株のうち五二二万株が処分された。しかし、借金には年に一兆円の利子がついていた。債務は二七兆七千億円に増えていた。結局、そのうちの二三兆五千億円が一般会計に繰り入れられ、六〇年かけて国民が返済することになっている。何の事はない、土地と株が消え、借金がほぼ全額国民負担になって残ったのである。こんなものがどうして成功なのか。理解に苦しむ。

電電・国鉄の民営化の経験」から。

NTTにおいては、その巨大な独占体制は温存され、新規参入は様々な障壁によって阻止されてきた。数新産業に於ける自由競争の展開など、とても現実のものになっているとは言えない。JRにしても、本州3社は黒字を計上しているが、3島会社と貨物は民営化時点で予想された如く赤字を脱却できず、しかも整備新幹線問題に見られるように政治の介入が繰り返されている。