日本のメディアでも報道されたのでご存知の方もおられるだろうが、27日に中国東北部の遼寧省通化市で、国営工場の民営化に反対する工員たちが、中国では「総経理」と呼ばれる社長職の人物を取り囲み、殴り殺すという事件が起きた。殺された
「総経理」は実はその日が社長としての最初の日だったというのだから、気の毒としかいいようがない。
しかし、九〇年代末から進められた経済改革の最大の懸案事項だった、国営企業の民営化という大プロジェクトにおいて、民営企業側から乗り込んできた経営者が労働者たちに殺される、それも工場内で取り囲まれて殴り殺されるという血なまぐさい事
件は前代未聞である。