from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

小泉改革が進まないのは抵抗勢力のせい?

大西宏のマーケティング・エッセンス」から。

小泉さんは威勢は良いですが小泉政権になっても借金は減らせずにむしろ増えてしまいました。四年程度では実績をだすのは無理だということでしょうか。まあ、明治以降つづいてきた日本の官主導の国家の枠組みが制度疲労どころか相当進行したガンになってしまったのですから、小泉さん一代でできることには限界があるだけのことかもしれません。

この人は、小泉さんを評価していて、抵抗勢力がいるから改革を実現できないでいると考えているようだ。以下の事例もそうなのかな。
行革時評 道路族の次は新幹線族か(2004/06/03)」から。

選挙前というのは、「なりふりかまわず、なんでもあり」が許されるのであろうか。6月2日に道路公団民営化関連法案が参院で可決成立したその日に、自民党が新たに整備新幹線3区間を来年度同時着工することに決めたと、日本経済新聞の夕刊が1面で報じている。小泉首相が自慢する道路公団民営化が実は大失敗に終わったことを、これほど見事にあらわしているものはない。
新たに着工を内定したのは、北海道新幹線新青森新函館間、北陸新幹線の富山・松任間、長崎新幹線の武雄温泉・諫早間であり、さらに福井駅舎の先行整備も行う。工事費は合計で1兆1600億円に上るという。驚くべきことに、そのための財源は将来の財源の「先食い」で賄うつもりだという。つまり、現在着工している工事は、2017年度に完成の予定が早まり2012年に完成するので、その5年分の財源を前倒しして来年度からの新規着工にまわすという。

JANJANの『国家財政破綻の中、小泉流「民営化」で官僚は生き残る

小泉流「民営化」では、新会社は社債発行などで得た資金で道路を作り、完成した道路と債務は、独立行政法人の保有・債務返済機構が受け持つという。さらに、この社債発行に関しては、政府保証が付いていて、おまけに、その新会社の株式の3分の1は政府が受け持つというから、これのどこが「民営化」なのか。
これでは、破綻しつつある「道路公団」では新規道路が作れないので、新規の道路を作るために「民営化」を行ったとしか思えない。
さらに、この新会社の首脳も、旧建設省の高官の天下りや公団の幹部職員の横滑り、談合に加わった企業の元役員で構成されるとあっては、「民営化」で道路事業が良くなるどころか、かえって不透明で見えにくくなり、「官」ではない分、道路は作りたい放題である。

茨城新聞から。

小泉純一郎首相は25日夜、自民党本部で森喜朗前首相と夕食をともにした。2人がひざを交えたのは6日夜に首相公邸で衆院解散の是非をめぐり激論、決裂して以来。今回は「豪華な弁当」(関係者)が出たこともあってか、森氏も機嫌を直したようで、2人は選挙後の会食を約束し、和解となった。
6日の会談で森氏が、堅くて食べられなかったと不満をぶつけた「干からびたチーズ」についても、首相が「(細かく砕いて食べる)高級チーズだとは知らなかったんだ」と釈明。「選挙が終わったらそのチーズを出す高級レストランに行こう」と約束したという。
会食は、首相が、党本部で武部勤幹事長と協議していた森氏を誘う形で実現した。