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子育ての日々の断片を書き綴る

インドも頼りは原子力

BPnet『中国以上の脅威が潜在する=インド[前編]最優先課題は「エネルギー貧困」の解消

現在の世界各国のエネルギー消費量を比較すると、上位3カ国は米国、中国、ロシアの順だが、インドは2030年までに、ロシアを抜いて世界第3位のエネルギー大量消費国になると予測されている。
インドのエネルギー供給の特徴は、先進国と異なり、市場で取り引きされていない「非商業用エネルギー」が多いことだ。家畜のふんや農業廃棄物、薪炭などの、いわば「在来型バイオマスエネルギー」がこれにあたり、2004年時点でも、一次エネルギー供給の37%を占める。農家ではガスや灯油を使わず、在来型バイオマスエネルギーでエネルギーを自給自足することも多い。
これらの在来型バイオマスエネルギーは低質で、室内で燃やすと空気が汚染され、呼吸器疾患などによる死亡率を高める原因ともなる。商業用のクリーンなエネルギーが手に入りにくい南アジアやアフリカの途上国などでは、在来型バイオマスエネルギーの使用に起因する死亡率が高くなっているというデータがある。インドでは、エネルギー消費量に占める在来型バイオマスエネルギーの割合を減らす方針であり、実際にその比率は減少傾向にある。
ただインドでは、数億人もの国民が、まだ電気の通っていない地域で暮らしており、環境問題以前に、「エネルギー貧困」問題の解決に力を入れている段階だ。
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インド政府は今後、石炭、石油、天然ガスのいずれについても消費量を増やしていく計画だ。そのため、海外での石油や天然ガスなどの資源確保に力を入れている。
一方、国内では、水力や再生可能エネルギー原子力の開発に力を入れる方針だ。なかでも原子力にかける期待は大きい。