NHKニュース「中国 留守児童2000万人」。
中国では、親が都会に働きに出るため家に残された子どもの数が全国で2000万人を超えるという調査結果がまとまり、長期間、親と離れて暮らす子どもへの悪影響が懸念され始めています。これは、中国共産党の青年組織「共産主義青年団」が22日、全国調査の結果、明らかにしたものです。それによりますと、親が農村や都市近郊から都会に働きに出るため家に残された「留守児童」と呼ばれる子どもの数が全国で2000万人に上るということです。そして農村部では、留守児童の数が児童全体の18%から22%と、およそ5人に1人の割合になるとしています。この留守児童の実態について各地で現地調査を始めている大学やボランティア団体などによりますと、親と離れて暮らす期間は3年から5年に及び、電話で親と話す時間は週に1〜2回で数分程度だということです。さらに、親との触れ合いが不足することで留守児童の精神面で悪影響が出ているほか、犯罪に巻き込まれるケースもあると指摘されています。中国では、貧しい農村などから都市に働きに出る人が現在1億2000万人で、その数は今後も増え続けるとみられることから、留守児童やその家庭を支える制度を求める声も出てきています。