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子育ての日々の断片を書き綴る

レバノン情勢

日刊ベリタ第三のアラブ占領国家か抵抗による民主主義か 岐路に立つレバノン」。

ヒズボラの停戦提案を拒否したイスラエルの狙いはどこにあるのか。5日付のドイツ紙ユンゲヴェルトは、米国の力を借りてレバノンイラクモデルの「民主主義」を押しつけ第三のアラブ占領国家を作ることにあるとの分析記事を掲載した。しかし軍事力ではイスラエルにとても及ばないヒズボラが抵抗を続けているのは、レバノン国民が政治的立場を超えて愛国的行動で結束を固めているからであり、この抵抗は中東にブッシュとは違う新たな民主主義を広げていく可能性を秘めているという。

JMM『「戦争の風景:レバノンへの道」レバノン:揺れるモザイク社会』。

7月30日、イスラエル軍レバノン南部の町カナを空爆。カナと周辺の住民が避難していた建物をミサイルが直撃し建物は倒壊、55名が瞬時にして犠牲になった。犠牲者は全員民間人で、うち37名は子供だった。
イスラエルは世界中から轟々たる非難を浴びた。即時停戦を求める国際世論は沸騰し、さしものイスラエルも48時間の暫定的な空爆停止を強いられた。
1996年の「怒りの葡萄作戦」の際も、イスラエルは同じカナの町で国連の避難壕を「誤爆」し、102名の避難民を虐殺している。この時も世界中から猛烈な非難を浴びて、イスラエルは停戦受け入れを強いられた。
しかし、即時停戦を優先した当時のクリントン政権と違い、ブッシュ政権は「恒久的・永続的な停戦」に固執、イスラエルが一定の戦果を挙げるまで戦争を止めさせる意志はない。果たしてイスラエル軍は暫定期間中さえベカー高原への空爆を継続、地上でも国境沿いの村でゲリラ掃討の手を休めなかった。暫定期間が明けるや否や、特殊部隊がバアルベックの病院でヒズボッラー幹部を狙った大胆な拉致作戦を敢行。ヒズボッラーも一日に200発を超えるミサイルを発射するなど、応酬は激化した。8月4日にはイスラエルはベイルート北部の高架橋3本を爆破、首都を北部と結ぶ幹線道路も断ち切った。