被害者の数は予想をかなり下回ったものの、被害額は相当のものだ。
米議会予算局は6日、米南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」と「リタ」による被害額が最大1300億ドル(約14兆円)に膨らむとの試算を発表した。米中枢同時テロや過去のハリケーン被害を大きく上回り、「他の大災害に比べ、復興にさらに時間を要する」と指摘している。
被害の内訳では、2つのハリケーンで40万軒以上が全半壊したとみられる住宅が最大330億ドル。メキシコ湾岸の製油所を中心としたエネルギー産業については同310億ドルと推計した。上下水道や道路、学校など政府が保有する公共施設も同320億ドルの被害を受けたとみている。
同予算局は、中枢同時テロの被害額を870億ドルと推計。ハリケーンとしてこれまで最悪の被害をもたらした1992年の「アンドリュー」は385億ドルだったとしている。(共同)