from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

油荒(ガソリン不足)

妻が一昨日Webページを見ていて、広州市でガソリンを売ってくれないと騒いでると言っていたが、JMMの『「荒!荒!荒!」:現地メディアに見る中国社会』にそのことが触れられていた。

「珠江三角州地域の今回の『油荒』はかつてないほどの状況となっており、その持続時間の長さ、影響の広さ、不足品種の多さなどがどれも過去最高となった。広州市内ではガソリンスタンドの『ガソリン未着』の看板の前に、数百メートルもの車の列が並んでいる様子があちこちで見られ、ガソリンスタンド周囲は激しい渋滞となっている」(新華ネット「石油会社が広東油荒で値上げを謀っているとメディアが報道」・8月16日)

このガソリン不足、「台風のために精製石油の輸送が難しくなった」というのがその原因とされているが、

香港紙『明報』は17日、この「油荒」の一方で、ガソリンの輸出が急激に伸びており、今年1ー7月期に広東省の港湾を通じて輸出されたガソリンは税関の統計で117.3万トンと39.2%増となったという記事を載せている(「広東省の油荒、輸出は4割増」)。
実は中国では現在、石油製品の供給はもともと国有の大手2社に限られている。WTO加盟によってゆっくりと外国石油会社の流入も始まっているが、本格的な海外石油業者との競争展開の前に、中国はこれまで地方によって散在していた小型の供給業者をまず、すべてこれらの大手会社に吸収合併させて巨大化させることで、海外企業に対抗できる競争力を増大させようとしている。その一方で、値上がりが続く国際石油価格の国内産業への影響を出来るだけ抑えるため、国内における石油製品の販売価格はすべて国家発展と計画委員会がコントロールしている。
石油供給企業が国内供給を不足させながらも輸出を優先させるのは、「国際原油価格が値上がりを続けているのに、国内のガソリン価格には即時にそれを反映できないため、多くの石油精製工場の収支でバランスが取れなくなっていること」(明報・同上)があり、そして「国内精製石油独占企業は石油価格の値上げを求めても認可されず、人為的に緊張状態を作り、国の関連担当部門に脅しをかけようとしている」(東方早報)のだとメディアは伝える。

と。海外で売った方が儲かるからということか。だったらなぜ広東省だけなんだろう。台風という理由をつけることができたから?
ブログ「チャイナの南」には、

ガソリンが足りないようである。
朝、打ち合わせ先に行こうとバスに乗っていたら、途中の道路が警察によって封鎖されていた。何があるんだろう?と思いつつ、先方に着いたら、そこの担当者が話してくれた。「ゆうべ、広州から深センに帰ってくるのに5時間かかったよ」
途中でガソリンがなくなってしまって、あちこちガソリンスタンドを回ったけど、どこも長蛇の列でどうにもならなかったという。下手に動いて、変なところでガス欠になってしまうと大変なので、途中で車を降りて、徒歩で警察車両を探し、ガソリンを売ってもらったそうだ。10リットル、150元で。
で、今朝の道路封鎖は、とにかく深セン中のガソリンスタンドに列ができてしまって、付近一帯で渋滞を引き起こしてしまっているから、それを交通整理するため、ということだった。タクシーもメーターでは走ってくれず、料金交渉をしなければならないという噂もある。

とあった。理由はともかく大変そうだ。