from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

天皇のサイパン訪問

小林恭子の英国メディア・ウォッチ」に天皇サイパン訪問に関してBBCオンラインの記事が紹介されていた。小林さんのその訳に

戦時中の日本の残虐行為に対する近隣諸国の怒りのため、天皇が死者の慰霊のために訪問できる場所はほとんどない。
日本に対する感情は一般的に温かいものとなっているサイパンでさえも、外交上の困難さがあった。
犠牲者全員の慰霊をしたいという願いにも関わらず、韓国人犠牲者の慰霊場所への訪問は理由なくスケジュールからはずされ、サイパンの大きな朝鮮半島出身者のコミュニティーから抗議の声が出た。
最終的には、両陛下は記念碑に短時間訪れ、頭を下げたが、写真を撮ることは禁じられた。

とあった。訪問前には、東京新聞

天皇、皇后両陛下が二十七日に慰霊訪問される太平洋戦争の激戦地・サイパン島では、両陛下を迎え入れる準備が進む。「島にとって名誉な訪問」(地元政府知事広報)と穏やかな歓迎ムードだが、一方で複雑な思いを抱えている人々もいる。 (サイパン島で、増田恵美子)
サイパン韓国人会」は今月、事務所の前に「日本の天皇は戦争中に犠牲になった韓国人に謝罪しなければならない」と書いた横断幕を張り出した。日本政府に対しては「サイパンの韓国人慰霊碑も訪問してほしい」と申し入れた。
だが横断幕のことが地元紙に紹介されると、波紋が広がった。同紙には「韓国人会は反対運動を控えるべきだ」との投稿が寄せられ、同会は二十四日になって横断幕を外すことに。キム・スンベ会長(44)は「尊敬する司教から外すように言われたので従った。地元の意向は尊重しなければならない」と語り、周囲の反発の強さを示唆した。

と書かれてはいたが、訪問後では、「サイパンでは訪問におおむね好意的」(TBS)というような感じで報道されていた。「おおむね」とあるのは、上記のようなことがあったからということか。
昨日の毎日新聞には、

韓国の潘基文(バンギムン)外交通商相は29日の定例会見で、天皇陛下サイパンの韓国人犠牲者慰霊塔に立ち寄ったことについて「こうしたことを契機に、日本政府と指導者が過去を直視し、反省するようになることを望む」と述べ、日本の指導者に良い影響を与えることを期待した。
また最近の日韓関係について「日韓首脳会談(20日)後も、日本の政治家に相変わらず不適切な発言と動きがあり、遺憾である」と不快感を示した。

とあった。