from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

怪しさ

田中宇:怪しさが増すロンドンのテロ」から。

ロンドンのテロ事件は、まだ事態が流動的だが、英当局の言動の中には、事実を明らかにしようとするものではなく、都合の良いように話を作ろうとする動きが感じられることは確かである。英当局の内部は、事件をまっとうに捜査しようとする大多数の人々と、事件を政治的に利用しようとする上層部(もしくは諜報機関の一部)とに分かれている感じもする。
911事件に対する米当局のやり方は、国内を「戦時体制」に移行させることで、マスコミに肝心なことを何も報じさせないという荒っぽいやり方だったが、今回の英当局はもっと巧妙だ。事件直後、マスコミから「アルカイダの犯行である可能性は?」と繰り返し尋ねられた警察の広報官は、その都度「まだ犯人像は全く分かりません」と、まっとうな答えを繰り返していた。しかし、その後約2週間たって、英当局の発表には作り話が混じっているのではないかという疑いが、しだいに強くなってきている。
米の911、スペインの311、そして今回のイギリスのテロと、欧米先進国で起きた「アルカイダ」絡みとされる3つのテロ事件は、いずれも政治的に利用され、もはや「アルカイダ」とは、米英などが政治的な企てのためにテロをさせる道具と化した感がある。

怪しさとは、

  • 実行犯の4人は犯行当日、運転免許証や銀行のキャッシュカードなどを財布の中に入れたまま犯行に及んでいた
  • 被害者の遺体や所持品が粉々になるほどの強力な爆発だったのに、実行犯が身につけていたカード類が無傷だった
  • 往復切符と8時間分の駐車料金をセットにした「パーク&ライド」の切符を買っていた
  • 4人の実行犯のうちの2人は、1歳前後の子供がおり、しかも奥さんは2人目の子供を身ごもっていた
  • 4人のうちの一人は、背負ったリュックサックのほかに、売店で何か買ったばかりという感じのビニール袋をぶらさげていた
  • 映像を分析した警察当局は「4人はジョークを言い合って笑いながら歩いている感じだ」と述べている
  • ジプト当局は、英当局からの依頼で、カイロの実家に戻っていたこの化学者を逮捕した。ところがエジプト当局が尋問したところ、この化学者はアルカイダなどとは関係もないことが判明した
  • この日の朝9時半ごろ、ロンドンの地下鉄のいくつかの駅で同時多発テロが起きたという想定で、ロンドンの官民のセキュリティ関係者が集まって訓練が行われていた

とのこと。911事件と同じように、こられの怪しさが証明されまま、「テロ戦争」が続くのか。