from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

ロンドンの人違い射殺事件

田中宇:米英を内側から崩壊させたい人々」から。

デメネゼスは射殺される直前、捜査隊に追われて逃げてなどいなかったし、改札口を飛び越えることもしていなかった。ストックウェル駅の監視カメラの映像では、彼は改札口に切符を通して普通の速さで歩いて入り、改札口のわきに置いてあったフリーペーパーを1部とり、エスカレーターでゆっくりホームに降り、ちょうど電車が着いたので小走りになって、電車に乗り込み、着席したところで、尾行してきた捜査隊が車内に駆け込んできた。
デメネゼスは、逃げたので射殺されたのではなかった。捜査隊の一人がデメネゼスを座席に座った状態で取り押さえ、別のメンバーが30センチの至近距離から銃弾を撃ち込んだ。
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射殺されたデメネゼスの自宅を監視していたのは陸軍特殊部隊だったが、監視の担当者は事件当日の朝、デメネゼスが自宅から出てくる瞬間を見逃してしまった。にもかかわらず特殊部隊は、自宅から出てきたデメネゼスを、ロンドンテロの黒幕と目されるフセインオスマン(その後イタリアで逮捕された)であると誤認し、警視庁も巻き込んで追跡、射殺する事態となった。