from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

昨日は男性、今日は女性だった。

アパートの敷地を出たすぐ近くの歩道の上に、スイカを積んだリヤカーを止め、客が来るのを待っている様子。でも、その顔は途方に暮れていた。

売れないことを知っているのである。この時期スイカはあちこちに溢れている。スーパーの食料品売り場、果物屋、そして路上。

子供がスイカが大好きなのでよく買ってくるが、小玉だか1個50円ぐらいで買える。有機ものでも、100円ぐらい。大きなスイカでもその2倍か、3倍ぐらいだろう。

炎天下では、2日かと持たないでだろう。売れないスイカはどうなるのか。ただ腐ってしまうだけか。

途方に暮れている顔は前にも見た。小さな布製のスーツケースの横に立っていた。地方から上海に来たばかりというような顔だった。さて、どこに行けばよいのやらという不安げな顔をして立っていた。

次の日、その場所を通ったが、もちろん、その男性はいなかった。道端のゴミがいつの間にかなくなくなるように。