from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

ローボートを漕いだ

samso2006-04-15

昨日早く寝たのに起きたのは8時過ぎ。
テレビを点けると「純情きらり」をやっていて、桜子の父、源一郎が亡くなるシーンを見ていた子どもが「おちゃわんやさんがさぁ、ほいくえんにうまがいたんだけど、しんじゃっただって」と言った。「そうだよ、保育園にお馬さんがいたんだよ。写真が貼ってあるでしょ。おちゃわんやさんってなあに?」「ママといっておちゃわんかったとこ」「ああ、瀬戸物屋さんか。おちゃわんやさんじゃなくて、瀬戸物屋って言うんだよ」。
遅めの朝食をとったあと、取り貯めたビデオを見た。「私のこだわり人物伝−寺山修司〜私と彼のただならぬ関係−第2回 熱く麗しきあの時代」。「デリケートでありながら魔王のような詩的腕力を持った偉大なる詩人だと思った」と唐十郎。「自分を変えるためにはどうしてもやっぱり、違った人間と自分とが出会うような状況というのを自分は見つけていくしかないんじゃないか。自分とは違うもの、自分の予想の範囲を超えるものと出会わなければ人間は変われらない。劇場という予定調和の空間にもはや本当の出会いはない」と寺山。アングラ、ハプニング演劇。懐かしい。
知人に吉祥寺のコミセンで集会に誘われ、三人で出かけた。風が冷たい。バスが行ったばかり、寒風の中、バス停に佇む。やっときたバスはそこそこ混んでいて、子どもだけを座らせる。吉祥寺に向かうにつれ、満杯に。優先席に座っていた子どもに「おばあちゃんに席を譲れる?」と妻が言うと渋々席を立ったが、「すぐに降りるからいいよ」と言われた。
コミセンで知人の話を聞いたあと、みんなでロンロンの地下に行って、お寿司を食べた。お子様寿司があって、子どもにはそれを頼んだ。卵焼きとマグロは食べ、イクラはいくつかつまんだだけ。食事後、店員がいくつかオモチャを持ってきて、子どもは剣を選んだ。知人たちと駅で別れて、井の頭公園に行くことにした。
風がおさまり、気温も少し高くなっていた。公園に行く途中、子どもが移動販売のクワトロおじさんのメロンパンを食べたいと言った。関西弁のおにいちゃんに声を掛けると子どものことを覚えているようであった。
公園に着くと、ギターを持った女性の周りに人だかりがあった。近づくと聴衆はおじさんばかり。彼女の歌を聴くというより、彼女をカメラに収める人が多かった。

隣で音がする方に行くと、いい感じのおじさん「ブルーム・ダスター・カン」がブルースハープを吹きながらリゾネーターギターを弾いていた。「パリ、テキサス」のライクーダーのギターの音色を蘇る。
ボートに乗りたいと子どもが言うのでボート乗り場に。サイクルボートに乗るかと思ったら、ローボートに乗りたいと言う。ボートを漕ぐのは得意なので、うれしい選択。初めて池の奥まで漕いでいって戻ろうとすると、「こいでみたい」と言い出した。仕方なく、オールを触らせる。最初はうまく漕げなかったが、そのうちまあまあ漕げるようになり、子どもに片方のオールを任せたまま、ボート乗り場まで時間内に戻れた。
ボートを降りて、帰る途中、ギターを弾く二人組がいて、子どもが彼らの演奏を聴きだした。20分ほど聴いていた。