from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

働く過剰

玄田ラヂオ「『働く過剰』(1)」から。

現代社会で働こうとする若者が晒されている、さまざまな過剰に対する違和感を、私なりに表現したものである。働いている若者たちは、働く前から過剰にあるべき人材条件を課され、働き出せば今度は過剰なほどに長時間の労働を繰り返し、孤独に疲弊している。
一方、働けない若者たちは、働くことに過剰な希望を追い求め、働く意味について過剰に悩み、そして働く自分に過剰なほど自信を失っている。
働く問題にかぎらず、「ほどほど」「ぼちぼち」ということが否定されようとしているのが、日本の現代なのかもしれない。社会や経済の構造変化が強調され、すみやかで抜本的な対応が要求され続ける。あらゆる中庸は排除され、即座にかつ極端に変化することばかりが求められてしまうのだ。