from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

耐震偽造(4)

朝のテレビの報道番組では、一斉に耐震強度偽装問題をやっていた。報道2001には被害に遭ったマンションの代表者三人が出ていて、そのうちの一人の方が安いのは気になったが新しい設計手法で安くできるという説明と建築賞を受賞していることでヒューザーを信用してしまったと言っていた。サンデープロジェクトでは、施工業者が鉄筋が少ないのでは木村建設に訴えたところ、姉歯の新しい設計手法だから問題ないといったとか、構造設計は経済設計ではないから偽装が見抜けなかったとイーホームズの社長が言っていたと田原総一朗が伝えていた。姉歯が構造計算を一件60万円で請け負い、イーホームズが一件15万円でその検査を請け負っていたとも。
Carefree Diaryの「構造計算書偽装問題の誤解と現状と疑問」から。

報道で「震度5程度」と程度をつけるのは1次設計時(中規模の地震)の「地震力」が震度5とほぼ同じ程度と解釈されて訳で、施工状態によりますが姉歯氏の偽造設計した建物でももしかするといわゆる震度6にも耐えうるかもしれないし、震度3にも耐えれないかもしれません。
構造計算は実験値の集積を元にある基準で設計図通り施工される大前提のもと設計されるので施工状況によって耐震性は変ってくるのです。構造計算はあくまで目安の数値なのです。
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姉歯氏のあのマンションなら構造図(設計図には意匠図、構造図、設備図とありそれぞれ役割分担をしている。)と構造計算一式で80万円くらいでしょうか。仕事が現在より少ない少し前なら60万円くらいで請け負う人もいてるでしょうか。
それを通常であれば構造計画や途中で変更などもありますから設計期間は約2ヶ月弱。それを、とてもじゃないですが一人で構造計算と構造図作成は同時に出来ませんので図面は別の人に描いて頂くので人経費と諸経費(構造計算プログラムを維持するのにも費用が要る。)を合わせれば殆ど儲けがない状態となります。