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子育ての日々の断片を書き綴る

エコポイント>医薬品副作用救済制度

JMM「久住英二:無過失補償の拡充と免責制度の導入が望まれるワクチン接種の現場」から。

新型インフルエンザワクチンが始まりました。任意接種で費用は 自己負担です。厚労省は定期接種化を見送り、接種の責任を自らが負うことを回避しました。薄型テレビを購入するとエコポイントがもらえる一方、国民の命を守る施策に税金が投入されない、ばかげた世の中です。また、今回は無過失補償制度の拡充と免責制度の導入は見送られましたので、医療現場が負うリスクは増える一方です。
ワクチンは誰かのミスがなくとも、一定の確率で健康被害が起こります。まれな反応が起きた場合、その責任を製薬企業や医療者に負わせても、最終的には国民に不利益が生じます。なぜなら、製薬会社はワクチン開発から手を引き、医療者は接種しなくなるからです。海外では、無過失補償による迅速かつ十分な被害者救済と、免責(訴訟をおこしたら補償は受けられない。補償を受けたら訴訟は起こせない。)がセットになって制度化されています。米国では、無過失補償+免責制度を1988年に導入して以来、ワクチン価格、供給とも安定化し、新たなワクチンの開発が進みました。
日本では、任意接種ワクチンにより健康被害が生じた場合は、医薬品副作用救済制度により救済されます。しかし、補償は障害年金として年間300万円未満であり、不十分です。