from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

選挙カーでの街宣=意味のないもの

ダイヤモンド・オンライン「森達也:候補者の露出を自粛するメディアのいびつな公平性」から。

日本の選挙はお金がかかる。身代をつぶすと昔から言われている。これと好対照なのがイギリスの選挙だ。公職選挙法で選挙費用の上限がきめられている。法定費用として150万円。これ以上は使えない。
だからイギリスでは街頭演説など行わない。やりたくてもやれない。選挙カーでの街宣などありえない。ポスターすらほとんど見かけない。
つい先日、イギリスの選挙の様子を伝えるテレビ番組を観たけれど、「何を判断の材料にして候補者を選ぶのですか」とインタビュアーに訊かれた市民は、わけのわからない質問だと言いたげに、「そのためにメディアがあるんだよ」と答えていた。選挙期間中のイギリスのテレビや新聞は、多くの候補者の対談企画やインタビュー記事などを、とても精力的に報道する。候補者はネットも最大限に活用する。
日本ではこれらのほとんどが許されない。選挙期間中のニュース映像で、選挙カーの映像を流すときは、候補者のタスキや顔にモザイクをかける。候補者はブログも含めてネットも利用できない。