from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

実態が伴わない株価上昇

田巻一彦:株高の先にある風景

日経平均が11日にザラ場で1万円を回復し、12日は終値でも1万円台に乗せた。市場関係者だけでなく、政策当局の中にも実体経済の回復を反映した株高という見方が広がっている。
実際、足元の日本経済の回復ぶりは政策当局の予想よりも速かったようで、年内は前期比ベースで年率2%の成長が続きそうだとみられている。
だとすると、株高はさらに続くことになるのだろうか。ロイターが聞いた市場関係者の中には、1万2500円程度までの上昇を見ている向きもある。
一方で、実体経済の先行きに確信が持てないという声も、少なくない。1つは各国の財政出動が出尽くした後に、世界経済をけん引する新たな力があるかどうか──という点だ。
各国の政策担当者は、表向きその点について悲観的なことに言及していない。それどころか週末のG8財務相会合では、財政面からの非常対応に対する出口論が議論される見通しだ。
だが、好調を伝えられる中国では、早くも素材関連の在庫が積み上がり始めたという非公式な情報が、商品関係者を中心にささやかれているという。
また、米国でも商業銀行の本業とも言うべき融資分野で、いわゆる不良債権の新規発生が目立ってきているとの見方も出ている。日本の政策当局者の中には「米景気は下げ止まりを確認できない」との声が多い。

テレビ東京定額給付金は経済効果があるのか?

「ばら撒き」などと言われ、決して評判が良くなかった定額給付金は、すでに全国的に支給が始まっています。果たして経済効果があるのか、それともないのか。モーニングサテライトでは、徹底調査。今年初めに比べ、否定的な声が減っている一方、番組でお馴染みのエコノミスト、JPモルガン証券の菅野雅明氏は、「日本経済を元気付ける効果はあったと思うが、期待されるお金の使い方がされているのかどうか、結論を出すのはまだ早い」と慎重な見方を示しました。