from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

財政破綻は必至

小幡績PhDの行動ファイナンス投資日記「米国経済とオバマ」から。

雇用統計は、9月のものも大幅下方修正されたから、実体的なインパクトは大きい。これからますます悪くなるはずで、10%にはなるだろうし、そうなるとかなりのインパクトだ。10%を超えると、町に失業者があふれている、という感覚を社会で共有することになり、治安も悪くなり、社会不安も高まる。
オバマは、民主党なので、もちろん、雇用対策は全力で取り組むはずで、それ自体は間違っていない。GMの救済にも言及した。しかし、そうなると、財政破綻は必至で、米国債、米ドルの暴落がやってくることになり、世界経済危機のクライマックスを迎えることになるだろう。
これは、仕方ないのだ。米国金融資産は崩壊し、米国は唯一の基軸通貨ではなくなるのだ。金融市場はもちろん、実体経済も守りきれないだろう。大不況を前提で、雇用不安、社会不安、暴動、これらを抑え込むことが、すべてに優先する。そのためには、金融市場などにはかまっていられないのだ。
製造業も、一旦倒産させて、再生プロセスに載せて、雇用だけはなんとしても守る、という方が現実的な政策となりうる可能性もある。