from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

=「改革の影」を語る勇気を持て

NBonline「改革の影」を語る勇気を 地域なくして改革なし、加藤紘一氏が語る福田政権の課題

“改革”とはいったい何でしょうか。グローバライゼーションに対応できるようにすることというのが竹中(平蔵)さんの論理でしょう。貧しい論理です。ああいう方が5年間、日本の政治を小泉さんに代わってつかさどって、この国を滅茶苦茶にしてしまったんだと思います。
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国民は小泉さんのことを信じて、そしてあの“政治劇”が面白いと思って7年間近くを任せた。ところが、ふと見たら自分の周囲のコミュニティーは壊れてしまった。商店街もなくなった。町内会も学区も荒れた。自分の財布も薄くなったということに気づくわけです。
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市場原理主義やグローバライゼーションといえども、人命や人権を損なうようなことをしてはならない。これは公理です。日本においては、地域を根底から壊すような競争原理は許さないということを第2の公理として主張したい。これは私が勝手に言っていることですが、今、日本人の多くが求めているのはその部分なのではないでしょうか。
しかも、政府は小さければ小さいほどいいという考え方にも限界が来ている。減らすべきところは減らす一方で、増やすべきところは増やさないといけない。昔のような大きな政府にはならないけれども、どこまで大きくしていくかという判断は、選挙におどおどする政治家にはなかなかできない。しっかりと基準を作れるのは地域社会しかないんです。
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グローバライゼーションとマーケットメカニズムの関係、限界、光と影について論じて、従来通りに進めていい部分と進めてはいけないところの仕分けをして、具体的に語ることでしょう。
例えば、地方と都市の格差の問題。経済界の人たちは、山奥の「限界農家」はもう山から下りて来いなんて簡単に言いますが、本当にそれでいいのしょうか。おばあちゃんは山奥に住んで、お孫さんは都会で最先端の仕事をしてという暮らし方はもう支えることはできないのでしょうか。年寄りに年金をあんまり払うな、消費税を上げるのは嫌だと言う人が多いのですが、僕はまずトップが問題提起をして、国民に考えてもらうことが大切だと思います。