中国新聞『「子ども伸び伸び育てる」 再生会議に対抗し教育提言』
ゆとり教育の見直しを提言する政府の教育再生会議に対抗し、弁護士の堀田力さん（さわやか福祉財団理事長）ら四人でつくる「教育再生民間会議」が二十四日、「子どもたちを伸び伸びと育てるための提言」を発表した。
教育再生会議が同日、安倍晋三首相に提出した第一次報告に対し、「管理教育を強化するものだ」と警鐘を鳴らす内容。堀田さんらは提言を二十五日、教育再生会議に提出し、同財団のホームページにも掲載する。
記者会見した堀田さんは、第一次報告について「子の心を知らない頑固おやじがヒステリーを起こしている感じ」と例え、「どちらが描く人間像を選ぶのか世の中に問題提起したい」と話した。
提言は「新しい教育の基本的な姿」「親の教育」「学校教育」「地域や社会の教育力」の四項目。学力に関しては「学校教育の問題点は依然として知識偏重にある」と分析。「ゆとり教育が人間力を低下させたことをうかがわせる証拠はない」と指摘している。
地域や社会の教育力では「年齢が異なる近隣の子どもたちと交わる場を地域に多数創出する」ことなどを提言している。
