政府は三十一日、阿南惟茂中国大使の後任に宮本雄二沖縄担当大使を充てる方針を固めるとともに平林博フランス大使の後任に、飯村豊インドネシア大使を起用する方向で最終調整にはいった。一月中にも発令する見通し。
阿南氏の後任には当初、飯村氏の起用が有力視されたが、政府内の一部が強く反対。代わって中国課長や中国公使などを歴任した宮本氏の起用が固まった。
宮本氏は外務省のいわゆるチャイナスクール（中国語研修組）出身者。
政府内の対中強硬派からは「中国への対応が甘くなる」と難色を示す声もあったが、日中関係が冷却化する中、中国の要人とパイプを持つ宮本氏の起用が望ましいと判断したとみられる。
