from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

狂言

NIKKEI NETに「伝統の笑い、国連で披露・狂言師の野村萬斎さん」という記事があった。

公演前に舞台あいさつした野村さんは、「父(万作氏)が30年前に米国で『茸』を演じた時は、『ベトナム戦争批判だ』との批評を受け、15年前には『(主題は)ニューヨークのゴキブリ』と言われた。このように狂言は時代と社会を映す鏡です」と、ユーモア交じりに狂言の歴史を紹介した。

『茸』(くさびら)は「何某は屋敷に大きなキノコが抜いても抜いても生えてくるので、気味が悪くなり、山伏に祈祷を頼みに行く。やってきた山伏がもったいぶりながらも祈祷を始めるのだが、祈るたびにキノコは増えていく。しまいには自在に動き出し、山伏や何某に向かってくる有り様。山伏は次第に疲れはて、キノコどもに追われて逃げ込むが…」(某公演案内から)という狂言のようだ。今度は、「イラク支配批判だ」と言われないのかな。今の世の中、「ややこしや〜、ややこしや」。