from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

最下層の兵士の年収

nikkeibp「森永卓郎:「弱い者は死ね」という社会に突き進む日本」から。

もし、憲法が改定され“日本軍”が米国軍の一部になったら、当然ながら日本が戦争に巻き込まれるリスクは大きく高まる。いざ戦争となれば、いま米国で起きていることが日本でも起きる。
現在、イラク戦争で命を落とした米兵は3000人を超えた。しかも、最前線で戦う最下層の兵士の年収はわずか1万5000ドル(180万円)だ。そんな低賃金で命をかけてまで、なぜ彼らは戦場に行くのだろうか。
それは、彼らの米国での年収がもっと低いからだ。年収100万円であれば、180万円は所得倍増だ。そして、低所得者だけが戦争の犠牲になっていく。
日本も米国と同じような所得構造になりつつある。負け組と呼ばれるフリーターニートなどの若者たちに対して、勝ち組と呼ばれる人たちはなんと言っているか。
増税して、生活を追いつめて、働かせろ」
勝ち組にとって負け組は仲間ではない。彼らがどうなろうとも、自分たちさえよければいいというのが新自由主義の特徴だ。
新自由主義政策とは1979年に発足した英国のサッチャー政権が導入した改革で、これが米国のレーガン政権から日本の中曽根政権に引き継がれた。その特徴は、小さな政府と市場原理主義だが、もう一つの柱が金持ち優遇政策だ。一般庶民は増税し、金持ちは減税することが新自由主義政策の基本である。