from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

鳥インフルエンザと噂

中国ビジネスのススメ」から。

今のところ、北京市での感染例は確認されていませんが、SARSや前回の鳥インフルエンザの蔓延で懲りた北京の人たちは、政府の発表を全く信じていません。
このため、公式の発表では、「中国の鳥インフルエンザによる死者は2名」とされていますが、市民の間では「本当はすでに300人の死者がでている」などといううわさが流れています。
当局は当初、こうしたうわさを黙殺していましたが、あまりにうわさが大きく広がってきたため、「隠蔽はない」という発表をせざるを得なくなりました。
「政府なんか信じられない。自分の命は自分で守る」ということで、北京では「鳥インフルエンザ狂想曲」とも言える、過剰反応が市民の間に広がっています。
まず、当局が「北京の鶏は安全だ」と言っているにもかかわらず、鶏肉を食べる人がめっきり減りました。レストランでも、不人気のため、鶏料理を出さない店が増えています。
また、インフルエンザの特効薬と言われる「タミフル」の成分が、香辛料の八角(ぱーじゃお)に含まれる、といううわさが流れ、市民が八角を買いに走り、八角の価格がこの1ヶ月で3倍以上に跳ね上がったそうです。
八角には確かに「タミフル」の成分が含まれているようなのですが、八角をいくら食べても
鳥インフルエンザの予防にはならず、逆に、食べ過ぎると中毒を起こすそうです。
このため、中国各紙は「八角鳥インフルエンザには効かない」と注意喚起していますが、八角は相変わらず品薄状態が続いているそうです。

ぺきん日記の「鳥インフルエンザで亡くなった14人のリスト」から。

中国では鳥インフルエンザによる人間の死亡例は、公式には2例と言うことになっています。しかし、ネット上では14人の死亡者リストが掲載されました。Sankei Webでも伝えていますが、ソースは博詢新聞というアメリカ発の中国関連ニュースサイトです。欧米系ソースの転載が中心ですが、独自ネタも掲載しています。中国当局にとって都合がよろしくない記事も多いので、こちらからはアクセスできない状態になる場合もあるのですが、中国当局も寛容になっているのか、アクセス可能な状態も意外に多いのです。
でも、この「14人の死亡者リスト」が掲載されてから、完全にアクセスできなくなってしまいました。この記事だけではなくトップページも見ることができない状態です。
この記事のソースは匿名のネット住民で、遼寧省では既に77人亡くなっていて、その中の出稼ぎ労働者14人の名前だけを挙げているのです。博詢新聞自身「このニュースは事実関係を確認したものではない」と断りながら転載しているものです。遼寧省の地元ピープルの実名を挙げれば、ウラドリも可能ですが、出稼ぎ労働者ならウラドリは困難でしょう。名前や出身地なんていくらでもデッチ上げられますから。
つまり、日本の巨大掲示板にでも書き込むものなら「通報」されちゃう類のネタかもしれないのです。
当局もこんなネタにまで過敏になって、アク禁を強化しなくてもよいのに、大人気ない対応だなぁ、と思います。
もしかしたら、このネタは実態を捉えていて、ホントは既に何十人も亡くなっているのかも知れない、と余計に不安になってしまいます。