from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

タミフル

某ブログのコメントから。

先日薬品卸会社の営業さんに「数はありますからご心配なく。でひとまずいくつ入れましょうか?」と言われて去年(正確には今年の初め)の仕入れ数を調べたら、うちクラスの医院でも1200カプセル(つまり120人分)使ってました。オドロキだから、全国でいったいどのくらい使われたんでしょうね。
亡くなっておられるので、そういう中での2例だと言うつもりは全然ないんですけど、タミフルがたくさんの人を救ってきたことも事実なんですよね。
昨日息子に「そう言うだろうと思った」と冷たく言われて、少しへこんだのですが、医療の現場にいる人間はこういう見方をしないと仕事やっていけないので・・・

健康と医学「タミフルはインフルエンザを治さない」から。 

タミフルには、インフルエンザを予防する効果はありません
タミフルには、ウイルスを殺す作用は一切有りません
ウイルスには、「抗生物質」も効果を発揮しません。
インフルエンザは、インフルエンザ・ウイルスに感染した後、1〜3日間の潜伏期間を経て、38〜40度の高熱が出て発病しますが、タミフルはウイルスの増殖を妨げ、熱がある期間を1日程度縮める効果があるだけです。(国立感染研究所の談話より)
人間の身体は「免疫系」の働きによって、インフルエンザ・ウイルスを撃退します。タミフルは、インフルエンザ・ウイルスの増加を抑えることによって、「身体の免疫系」がインフルエンザに対抗する抗体を作り出して、それを撃退するまでの時間を短縮するだけなのです。
・・・・
現在は「通常のインフルエンザ」に、「免疫系のしっかり発達した健康な大人」(飲んでも飲まなくても病状にはほとんど影響が無い)がかかっている場合にも、それがふんだんに処方されている為、「備蓄」はほとんど進んでいません。
現在は「新型インフルエンザ」に対応する為に、世界各国で「備蓄」が進められています。どこも非常に薬は不足しています。「お薬好きの日本」以外では、通常のインフルエンザでの発熱を一日ほど短縮する為に「高価な」抗インフルエンザ薬を処方する習慣が無いため、薬がそもそも出回っていないからです。しかし彼等は、通常のインフルエンザに使わずに、新型インフルエンザに対する「備蓄」としてそれを購入しているのです。