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子育ての日々の断片を書き綴る

インフルエンザとタミフル

読売新聞『タミフル「否定的」撤回…厚労省』。

タミフルの処方を続ける医師もいる。この冬、来院したインフルエンザ患者の8割にタミフルを処方してきたという宮崎県の小児科医は、「一度使って効果を実感した人ほど薬を希望する。患者の求めがあれば、これまで通り使う」と、22日に受診した11歳の子どもにタミフルを出した。
一方、小児の専門治療を行う国立成育医療センターは、タミフルについて、発熱期間を1日程度短くできるが、嘔吐(おうと)や腹痛などの副作用の頻度が比較的高い、などと説明した文書を患者に配布。羽鳥文麿・救急診療科医長(59)は「インフルエンザの“万能薬”のイメージがあるが、積極的に使うべき薬とは考えていない。患者さんや親には、理解を求めている」と話す。

swissinfo「タミフルをほとんど使わないスイス」。

製造元のロシュ ( Roche ) はスイス大手の医薬品会社。日本の厚生労働省の使用制限に対し、ロシュは「タミフルと異常行動の因果関係は実証されていない。世界中どこでも1歳以上の患者に投与することが認められている」と同社広報担当のマルティナ・ルップ氏は事件との関係を全面的に否定した。
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スイスではインフルエンザにかかった子どもに、薬を投与する家庭はほとんどない。「インフルエンザくらいでは病院に行きません」と語るのはチューリヒ在住で、スイス人男性と結婚し2歳の子どもがいる松倉聖子さん( 36歳) 。子どもがせきをしていても、医師は処方箋を出してくれない。子どもは3週間ほどせきをし続けたが、最終的には完治したという。「日本の親はすぐ抗生物質を与えるようですが、安易に薬を与えることは良くないと思います。もうスイス式に慣れました」と言う。
スイス人のシャルロット・シーグヴァルトさん ( 47歳 ) は、10代の子どもを4人持つ母親。子どもがインフルエンザにかかっても何もしないのは松倉さんと同じ。「タミフルを安易に使ったら、鳥インフルエンザのときに耐性ができていて効かないかも知れませんね」と薬の副作用のほうが心配だという。
シーグヴァルトさんの夫アレンさん ( 48歳 ) は開業医。アレンさんは大人にもタミフルは処方しないという。販売された当初には、大人で希望する人も多かった。しかし、保険が効かないため患者の負担は60〜80フラン ( 約5800〜7800円 ) であることも理由で、今ではほとんど希望する人はいないという。
「インフルエンザにかかってからすぐ服用しないと効果は見られない」スイスでは、風邪にかかってその日のうちに医者にかかる人はあまりいないという。「しかもその効果も、多少早く回復する程度です」日本の医者がタミフルを処方することについては「文化の違いでしょう。わざわざ来た患者に、何かしなくてはと医師が思うからではないでしょうか」ときっぱり。
ロシュによると、これまでタミフルを服用した患者はおよそ4500万人。そのうち3500万人が日本での服用だったという。

朝日新聞民主、タミフル問題で厚労省の対応の遅れを追及の構え

民主党など野党は、厚生労働省がインフルエンザ治療薬「タミフル」の服用と異常行動の因果関係を見直すことについて厚労省の対応の遅れを追及する構えだ。タミフルの輸入販売元の中外製薬厚労省の課長が天下っていた点についても批判を強めている。