from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

インフルエンザとタミフル(2)

nikkeibp.co.jp『「特効」が招いた薬漬け大国』。

タミフルの消費ブームは国と製薬会社によって作り出されたものだ」
こう主張するのは、医師で医薬品・治療研究会代表の別府宏圀(ひろくに)氏。かつて整腸剤「キノホルム」の薬害であるスモンの裁判で原告側証人を経験。それ以来、医薬品情報誌「正しい治療と薬の情報」の編集長として、医療現場へ情報を発信し続けてきた。
「インフルエンザは本来、風邪の一種である。ところが、ワクチンなどを売りたい製薬会社の意向を受けた厚労省は、『風邪ではない』というキャッチフレーズを使ってインフルエンザは危険な病気だと国民の恐怖心を煽り立ててきた。そうした情報操作の結果、一部の患者にとっては生命にかかわる危険があるタミフルを、医師や患者にインフルエンザの特効薬と信じ込ませてきた」(別府氏)
実際、タミフルは「新型インフルエンザの特効薬」などと報道され、国民にその名が知れ渡っている。
「インフルエンザには特効薬があるんですよね。それを出してください」
インフルエンザが流行した2002年11月から2003年3月には、こう訴える患者や家族が病院に殺到。「タミフルを思い通りに入手できない状態が続いた」とある小児科医は打ち明ける。
ブームに踊らされたのは患者ばかりではない。医師も同じだ。「欧米の医者は重症な患者に限って投与するが、日本の開業医は『隣の病院が出すならウチも』と安易に処方している」とある調剤薬局の幹部は語る。