from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

サッカーのアジア杯での中国人観客のマナーの悪さが話題になっている。日本人的感覚で、確かに礼儀正しいと感じる中国人の人は少ない。親切な人は一杯いるが。日本だと、親切な人と礼儀正しい人はオーバーラップするように感じるが、この地ではそうではないように思う。

食事に誘われ、レストランに行くと、これでもかというぐらいテーブル一杯に料理が並ぶ。食べきれないぐらい料理を出すのが礼儀らしい。客人を精一杯もてなすという礼節が生きているからのようだ。こちらとしては、目一杯料理が並ぶとかえって食欲が減退してしまう。全部食べない残すのが客人の礼儀のようだが、いつも沢山の料理が余ってしまうのをみると、なんだかなあと思う。残ったのものは持ち帰るが、やはり中華料理は冷めるとまずくなる。

また、よく来るお客さんでも、毎回毎回一杯おみやげを持ってきてくれる。確かに食べ物に関しては礼節を感じる。ところが、公共の場で譲り合うというような礼節は見かけない。他人のことはまったく目に入らないようだ。

かつては中国は礼儀を最も尊ぶ国家であったはずだ。共産主義の国になってから儒教の教えが排斥され、文化大革命の間、教育がなおざりにされ、道徳心に欠ける人が増えた。そして、衣食が足りず礼節どころではない時代が長く続いた。そんなところがマナーの悪い人が多い原因か。

うちの子供をレストランに連れて行くと、じっとしていれなくてレストランの中を走り回るようになった。困ったもんだ。小姐がイヤな顔をせず構ってくれるレストランが多いので助かってはいるのだが、静かに食事を楽しんでいる人たちには迷惑に決まっている。このままでは、うちの子供も礼節を欠く子供に育ってしまいそうだ。