from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

建築基準を守っていれば倒壊しなかった

莫邦富中国ビジネス指南:建築基準を満たした校舎は倒壊しなかった」から。

震災中心地の北川県曲山鎮海光村にある劉漢希望小学校は、中国のインターネット利用者から「歴史上もっとも自慢できる希望小学校」と呼ばれている。
地震発生時、この小学校の教室棟には483人の生徒と28人の教師と職員がいた。しかし、地震で蛍光灯が落ちて1人の生徒が軽い傷を負ったのを除いて、死傷者は1人もいなかった。
地震がおさまり、生徒と教師たちがようやく落ち着きを取り戻した時、学校周辺を見ると建物という建物が全部倒壊していた。同小学校の副校長がメディアの取材に自慢げに紹介した。「わが学校では、教室棟だけでなく2つの学生宿舎棟、1つの教職員宿舎棟も問題なかった」
平均建築コストがわずか1平方メートルに400人民元だったこの学校の建物が倒壊しなかった理由は、建築基準のおかげだとしか説明のしようがないと同校関係者は言う。1平方メートルに400人民元というのは、中国政府が定めた公立学校の新築予算とほぼ同じだ。
そこで私は考え込んだ。つまり、中国政府が定めた新築予算基準をきちんと守れば、学校の建物が倒壊せずにすむことを実証したのだ。それでは、なぜあんなに多くの校舎が倒壊したのか。賄賂や腐敗といった言葉が脳裏に浮かんだ。震災地の教育官僚が刑務所行きになる光景も重なって見えてくる。