from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

映画「ゲド戦記」を観た

朝起きると気温がそれほど高くはなかったが、蒸し暑くて扇風機を回さないではいられないほど。
テレビを見ていると岩木呂卓巳さんという人が虫の音を採録しているという。幼虫が葉っぱを囓る音、アリの鳴き声、カメムシの羽音などを聞くことができた。葉っぱに特殊マイクを当てその振動音を拾っているようだ。栗林慧さんの虫の目カメラ(クリビジョン)の映像にも驚いたが、この虫の音も凄い。
土曜日には映画を観てきたらと妻に言われていたので、評判が良くないらしい映画「ゲド戦記」を見に行った。小学生や中学生を連れた家族連れがほとんどだった。
途中でウトウトしてしまった。ゲド戦記の名を借りた別物の物語、いや物語になっていないストーリーが破綻した映画だった。どういう世界なのか、登場人物がどういう人たちなのかがほとんど語られていなくて(ゲド戦記を読んでいれば理解はできるが)、ストーリー展開に必然性が感じられなかった。出てくるキャラクターはどこかで見たことがあるようなのばかり。鏡面のような石の床に写った虚像は丹念に描かれているなと感心したが、全体的に絵作りは雑な感じを受けた。そうだ、屋上の石床も鏡面だった。そんな必然性があるようには見えなかったが。唐突に始まるテルーの唄。テルーの顔がクローズアップされるが、唄と口の開け方があっていないことが気になった。普通のアニメならまったく気にならないことだけど。セリフが聞きづらいところがあって、映画館の設備が悪いのか、耳が悪くなったせいなのかと思って帰ってきて、この映画の感想を書いているWebを見たら、同じようにセリフが聞きづらいとコメントしている人が何人かいた。この映画、酷評されても仕方がないかも。宮崎吾朗さんが伝えたかったという「いま、まっとうに生きるとはどういうことか?」というメッセージはゲドから読み取れた。この映画にいいところがあるとしたら、ここにあるようなことだろう。佐藤忠男さんは凄い。
帰り道、桜並木の道を歩いていると急に雨が降り出した。木の下に入ると雨が和らぐ。少し濡れ、うちに帰り着くと、妻は昼寝、子どもは「パンダコパンダ&パンダコパンダ雨ふりサーカス [DVD]」。ベランダを見ると布団が干してあった。慌てて取り入れると、雨は止んだ。しばらくすると再び雨。今度は雷が鳴って、土砂降りになった。子どもは、「かみなりはなんであのぼうにおちないの?」「かみなりはどこにいるの?」「こうずいになるんじゃない?」と色々聞いてくる。洪水は「パンダコパンダ」で覚えたようだ。「雷、怖いでしょ?」と言うと「こわくない」と言っていたが、ドシンという音が聞こえるようになると、点いている電気を全部消し、窓も閉めた。
夕方、妻と子どもは知人を迎えに行って、夕食を食べに行った。