from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

大気汚染

中国に出張に行ったとき北京はスモッグで霞んでいたと妻が言っていた。
JMM『「歴史の第一歩」:現地メディアに見る中国社会』から。

北京はスモッグに覆われたような灰色の天気が続いている。わたしの育った北九州市は当時重化学工業地帯で、日本でも指折りの大気汚染地区だったが見ても、子供の頃に見た空はここまでひどくなかったような気がする。5月に入ってから「超水不足地域」である北京でもすでに3回ほど「恵みの雨」が降ったが、半日ほど降り続いた雨が上がっても、それほど空の色は変わらなかった。

JANJAN中国:2008年のオリンピックまでに大気環境が改善できるか

北京は2000年に青空を守るキャンペーンを始め、工場や発電所を郊外に移し、燃料を低品位石炭から天然ガスや硫黄排出を抑えた加工済み石炭に代え、大量の排出ガスを放出する古いバスやタクシーを処分した。
だがこうした努力は報われず、北京の空は汚れたままだ。メディアや環境活動家は原因を数多くの建設現場だと考えている。現代的な国際都市への変容を急ぐ北京では、古い住宅が壊されて、建築ラッシュが起きている。
専門家によると、空気中の浮遊粒子の20〜30%はこうした建築が原因だが、40%は車の排出ガスだ。北京では新しい排出ガス規制として欧州連合の基準と同レベルを2010年までに完全実施の予定だが、車一台ごとの排出ガス削減は車の台数の増加に追いつかない。国内の自動車産業振興を目指す政府の15カ年計画は、自動車所有者数を大幅に増やし、2020年には米国を追い抜く勢いだ。