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子育ての日々の断片を書き綴る

社保庁の不始末の尻ぬぐいに五百億円

NHKニュース『「ねんきん特別便」見直し策』。

公的年金の加入記録問題で、政府は、新たな年金の給付に結び付く可能性がある人に送っている「ねんきん特別便」について、過去の加入記録を確認する際のポイントを示した文書を追加するとともに、特別便を受け取って相談に訪れた人には、勤めていた会社の名前などを伝えるとした見直し策をまとめました。これは、舛添厚生労働大臣が記者会見して発表したものです。それによりますと、「ねんきん特別便」を受け取って回答した人の大半が、「年金記録の訂正はない」としたものの、実際には訂正が必要だったケースが多かったことから、「年金支給額が増える可能性が高い」と注意を促し、近くの社会保険事務所を訪れるか、専用の相談ダイヤルに電話するよう呼びかける文書を特別便に新たに追加するとしています。その文書には過去の加入記録を確認する際のポイントも記されており、転職などで加入する年金制度が変わった際、空白となっている期間に注意して抜け落ちている記録がないか調べるよう求めています。また、特別便を受け取った人の相談対応も見直し、年金記録の持ち主である可能性が高い人については、抜け落ちている期間を伝えるとともに、勤めていた会社の名前や所在地なども伝え、思い出してもらうようくふうするとしています。これについて舛添大臣は、「国民の目線に立って反省し、やり直すことにした。これまでの特別便よりは、はるかにわかりやすくなったと思うが、国民の反応を見ながら、さらに修正すべき点があれば、できるだけの努力はしたい」と述べました。社会保険庁は、来週から相談対応を見直すとともに、文書を追加した特別便を来月6日から発送する予定で、すでに特別便を送付した100万人余りについても、あらためて送り直すことにしています。

毎日新聞<ねんきん特別便>再送費用は1億7千万円 効果に疑問も」から。

社会保険庁が宙に浮く年金記録5000万件の持ち主を探すため1億人に送る「ねんきん特別便」は、「分かりにくい」との批判を受けて内容を修正し、送り済みの73万人に再送することになった。特別便の総予算は378億円。これに約1億7200万円の再送費用が加わる見通しだが、微修正の効果には疑問もつきまとう。こうしたムダは、社保庁が不正を警戒するあまり、特別便に漏れた年金記録を一切記さない方法を取ったことに起因している。

日経新聞社保庁、宿舎たたき売り」から。

社会保険庁年金記録問題の対策費を捻出するため、職員宿舎の一部を百万円台で「たたき売り」していることが二十四日に明らかになった。二〇〇七年度に同庁が処分した保有施設は二十カ所で、売却総額は三億七百万円。高知県の宿舎は百十二万五千円、徳島県の書類保管施設は百十万円で売却された。民主党は「国有財産を不当に安い価格で売っている」と批判している。
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ねんきん特別便」の郵送費など年金記録問題対策費は、〇七年度の補正予算と〇八年度予算を合わせて五百億円に上る。社保庁の不始末を税金で尻ぬぐいする事態になった。