音がしたと思ったら、子どもが起きてきた。「まだ、６時だよ。起きなくていいよ」「だって、はやくおきないとゆっくりできないもん」「まだ早すぎるから寝てきて」。渋々寝室に戻った。
６時半を回ったので起こしに行くと、妻が「今日は休む」。「もう熱ないよ」「昨日、高熱が出たって言われたから、休ませてお医者さんに連れて行く」。
いつもの時刻にうちを出て、バス停に向かって歩いていると、椿の木に鳥がとまった。目をやると、メジロだった。綺麗なオリーブ色。薄曇りだったが、電車を降りると、急に日が差してきた。３０階建てのマンション「パークタワー東中野」の工事現場にさしかかると、玄関先が姿を現していた。今のところ、辺りとはまったく不釣り合いな建物のように見える。
８時過ぎに会社を出て、うちに電話すると「元気だった」。医者にも行かなかったようだ。うちに着くと、子どもの友だち母子が二組いた。子どもがつまんないと言うから呼んだという。子どものおでこに手を当てると熱があった。体温を測ると37.6℃。妻に告げると友だちが来て昂奮したら熱が出たんだじゃないと。「早く寝て」と言うと、見たいたいビデオがあると言って泣き出した。妻に絵本を読んでもらい、ようやく寝た。
