from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

社会の安定の維持

eis-world.com「調和を夢見るチャイナ」。

胡主席福祉問題に関心があるように見せる必要がある。共産党の保守派は、中国の急成長が生んだ不平等への批判を強めている。汚職や地方政府による農地没収などの問題を巡る民衆の抗議運動も増えてきた。胡主席は来年の党大会で自らの支配力を固め、後継者の育成を始めたいと考えている。そのためには、何らかの形でこれらの不平不満に対処しなければならない。
しかし、中国は劇的に方向転換しようとしているのではない。政府の歳入が力強く伸びているおかげで、胡主席は地方、保健医療、教育問題に対する歳出を増やすことができる。だが、胡主席も他の党指導者も依然、最重要視するのは党の重大な課題、つまり社会の安定を維持することだ。汚職、地方の貧困、環境破壊が社会の安定を脅かしてはいるが、党指導部にとっては、それよりも失業の危険性の方が大きな懸念だ。都市部における投資と輸出に牽引される中国経済の急成長は、この問題の封じ込めに一役買ってきた。多くの村と同じように、大古城村でも都市部で職を見つけた村民からの仕送りに助けられて生活水準が大幅に向上した。今週開かれた中国の最高諮問機関の会議で、ある古参メンバーは調和の取れた社会を構築するうえで、雇用創出を「優先事項」にすべきだと述べた。今年、都市部の労働市場で職に就けるのは、2500万人の求職者のうち1100万人しかいないと見られている。