from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

覇権的体質

メルマガ<チャイナ・ウォッチング>の『続「中国の覇権的体質」』から。

▽ 上海在住のKさん
貴方の中国人の友達の話と私の中国人の友達の話で共通しているところがあります。[中国は外国の領土を侵略していない]というところです。果たして本当にそうなのかというと、日本人のほとんどは知っていますが、チベット東トルキスタン、モンゴル自治区がありますね。彼らは、それを侵略と教えられていないのです。
あと中国人という括りの問題です。ここが一番の問題点だと思います。所謂漢民族を中国人と捉えてしまえば、他民族国家である今の中国の立場がなくなります。中華人民共和国が出来た時に、清国の版図を領土とするという話でしたが、清はもともと満人の国であるし、その後継は中華民国であったわけです。共産党が国民党を大陸から台湾に追い出して、勝手に本来満州人の土地を搾取したとも言えます。満州は、日本が日露戦争に勝って満州鉄道の経営権を取ったことで、土地が整備され、漢民族が初めて満州の土地に入ることになったわけですよね。
何が言いたいかというと、実は漢民族はずっと拡張の野心を古代から持っていて、実行しているということです。そして、共産党政権になってからでも、満州、モンゴル、東トルキスタンチベットと侵略しているのです。(中略)
以上のようなことから、日本を攻める意図は現時点ではないとは(その現時点は実は非常に曖昧な言い方だと思いますが)言えないと思っています。たしかに現時点を、ここ1年以内とすれば、その行動はないでしょう。しかし侵略を考えていないと決めつけるだけの根拠は無いのではないでしょうか。

▽ 東京在住のMさん
実利的、経済的側面から考えると,中国の対外侵略は(台湾を除き)考えにくいと思います。ご承知のとおり、いま中国は対外貿易で莫大な黒字を毎年稼いでいます。これは例えて言えば、毎日毎日カジノで大もうけしているようなものです。もし中国が日本や他の諸外国に侵略をすれば、これらの貿易のフローはほとんどストップするでしょうし、少なくとも米国(大事なお客さん)からの経済制裁は覚悟しなければなりません。
先の例でいうとカジノへ長期間の入場禁止の措置を受けるようなものです。そのデメリットを覚悟してまで侵略する意味は合理的には考えにくいと思います。貿易のストップは直ちに経済の失速、雇用の大幅減少につながるはずです。(中国があえて実利をすててまで意地になるのは台湾問題ぐらいでしょう。)実利に聡い人が多い、中国人がそんなことをするでしょうか?(私は歴史に疎いのですが、過去貿易収支が大幅黒字の国が対外侵略をした例はあるのでしょうか?)
ありもしない日本への侵略を心配するより、まだしも現実的な台湾独立→中国の侵攻開始時の日本の対応を議論するべきではないでしょうか?もし日本が台湾防衛に動いた場合,少なくとも米軍、自衛隊基地周辺に中国から攻撃・反撃がありうると思うのですが、なぜか皆この問題は議論しませんね。