from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

ストレステスト=政策の正当化

nikkeibp「ポール・クルーグマン教授に聞く「GM問題、米金融危機、日本経済」

―― 米経済の回復には、金融機関の不良債権処理が欠かせません。そのためには金融機関から不良債権を切り離す作業が必要です。投資家が不良債権を買い取るためには、まず不良債権額を確定しなくてはなりません。その意味で、米連邦準備理事会(FRB)が実施した金融機関に対するストレステストの結果をどう見ていますか。
クルーグマン ストレステストの結果はIMF国際通貨基金)の調査結果と一貫していますが、ストレステストそのものに不可思議な点があります。例えば状況がかなりひどい状態のシティグループについては、まだ実行していないことも評価の対象にして、状態がいいように見せていることです。
ストレステストの前提は現在、銀行に支払い能力がある、ということですが、その前提は間違っています。今の銀行は十分機能していないのであって、いくらストレステストをやってもその事実は変わりません。
全く意味がないテストではありませんが、先に政策を立てて、その政策を正当化するために、ストレステストをやっただけです。