from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

何で忘れるんだよ

保育園に向かって自転車を漕いでいると、「つくつくぼうし?」。「ああ、ツクツクボウシだね。こっちのはミンミンゼミ」。ツクツクボウシが鳴くと夏休みがもうすぐ終わりだったなあと思ったが、今は夏休みらしい休みはない。
保育園の避難訓練のために、調査票のようなものを提出しないといけない。「災害時に保護者の方が交通機関の不通等によりお迎えが出来ない場合に、代わりにお迎えに来られる人を記入してください」とあったので、保育士さんに「そういう人はいないんですけど」と言うと困った顔をして、担任の保育士さんに伝えておくと言われた。
保育園に迎えに行くと、保育士さんが子どもの腕を見せ、「痒がって腕を掻いてこんなになったので、ムヒを塗っておきました」と言われた。
うちに着くと「バナナ、かってきた?」と聞いてきた。「忘れた」「なんでわすれるんだよ」「じゃ、今から買いに行く?」「いいよ」。商店街に着くと「メロンもかって?」。
戻ってきてテレビを点けると「クローズアップ現代」をやっていた。「相次ぐ民営化トラブル〜揺れる保育現場〜」

保育園の民営化が全国各地で進み、行政や園側と保護者が対立、裁判にまで発展する ケースも相次いでいる。保育の質の低下を理由に保護者が「民営化取消し」を求めた横浜市 の場合では、「早急な民営化は違法」との地裁判決が大きな議論を呼んだ。しかし、地方が財政難に陥り、国との関係が大きく変化する中で、民営化の流れは止まりそうにない。問題が発生した地域では住民が保育園の運営に参加するなど全く新しい方法論が模索されている。

寝かせようとしていた9時半頃、ドアが開く音がし、子どもが「ママ?」と言って部屋を出て行った。妻が「毎日遅く帰ってきてごめんね」と言うと「いいよ。がまんするから」と。