from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

文明でわたしを説得してよ

JMM「『氷点』下の振出し:現地メディアに見る中国社会」から。

1月25日に『中国青年報』紙の付録として毎週水曜日に発行されていた小冊子『氷点』が発刊禁止処分を受け、メディア関係者に衝撃を与えた。ここ数か月間、中国政府は『南方都市報』や『新京報』といった暴露記事や突っ込んだ論評で人気の高い新聞の編集者を更迭してきており、今回の『氷点』誌発禁もその流れだと見られている。ただ、同誌編集部への直接発禁命令より先に各メディアに同誌関連の報道を控えるよう通告がなされていたために、中国国内メディアは同誌の発刊禁止処分を一切伝えていない。『氷点』誌読者ではなかったわたしはこの事件の深刻さを、香港メディアや台湾人作家たちの激しい反応で知った。
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かつて、同誌に「あなたが知らないだろう台湾」という記事を書いた元台北市文化局長である作家の龍応台さんは「文明でわたしを説得してよ??胡錦涛氏への公開書簡」を発表した。
「中国はなぜオリンピックや万博の主催権を得ようとしたのか? それは最も大きな力で世界に新しい中国のイメージを宣伝するためだったはず。ほら、中国は発展の力にあふれ、世界平和を愛し、国際的な責任を負うことの出来る気概のある大国なのですよ、と。もし外の世界にそんなイメージを宣伝しながら、ドアを閉めて次の世代には『中華文化至高論』『外来文化邪悪論』、そして義和団哲学を教えているとしたら、どちらが本当の中国なんでしょう? 総書記は堂々と大きな声で国際社会に伝えることができますか?」

ぺきん日記「日本におけるlivedoor叩き報道と中国における江沢民路線賞賛報道」から。

江沢民さんの下(しも)の病気の悪化などの情報もあり、胡錦濤さんの政権掌握が確実に進んでいると読んでいた中国国外メディアが大勢ではないかと思うのですが、上述二つの出来事だけ見ても胡錦濤さんは、相変わらずいろんな勢力と綱引きをしているのではないかなぁ、と伺えてしまいますね。
私の推測ですが、江沢民さんご自身はだいぶヨレヨレになっているので、彼を担ぐ勢力(まぁ人民解放軍と言うことになるのでしょうが)が、胡錦濤さん率いる指導部と張り合っているのでしょう。昨年春あたりから北京では、数回にわたって軍部(地方軍区の一部若手将校という話ですが)による中南海制圧の噂が流れているようですし....胡錦濤さんもいろいろ苦労しているのでしょうけど、ここ最近のメディア絡みの動きは、もしかしたら"黄色信号"かもしれません。