from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

子どものしつけ

今朝、ラジオを点けていたら、『お母さんはしつけをしないで』という本を出した長谷川博一さんという人の話が聞こえてきた。最近色々な問題を起こしている子どもたちは、元々しっかりしつけられた子どもだった。叱りつけると思考停止になる。親の過剰なしつけによって仮面を被るようになり、それが元でいつか爆発するようになると。子どもが自分で考えて行動をとれるように見守ってあげるしかないということ。相当の我慢が必要だ。
『お母さんはしつけをしないで』の出版社のコメントから。

臨床経験豊富なカウンセラーが、いま、子どもに生じるさまざまな問題──いじめ、不登校、ひきこもり、リストカット、非行、少年犯罪──のほとんどが「しつけの後遺症」だと説く、衝撃の書です。
「そんなバカな!」と思われる方が多いのではないでしょうか。「子どものときにしっかりしつけないと、ろくな大人にならない」というのが世の常識ですから。でも、子どもをめぐる環境が様変わりした今、「しつけ」=「支配」であり、ひと昔前のしつけ論はもはや通用しなくなりました。
しつけ熱心な親の子どもは、日々、親の小言に従わざるをえません。少子化と家庭の孤立化により、子どもの逃げ場はどこにもなく、じきに「支配-被支配」の人間関係に馴らされて主体性を失い、自己否定に陥っていきます。「子どもの将来のために」とがんばるお母さんほど、子どもの「後遺症」が大きくなるという現状を読者に納得してもらうために、本書にはさまざまな例があげられています。現代は「しつけ不足」どころか、親が口を出しすぎる「しつけ過多」が圧倒的に多く、子どもをありのまま受け入れる「母性」が失われたことこそが、問題の根源だというわけです。