from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

もう振り回されるのはまっぴら

nikkeibp.jp再び泥沼の米国産牛肉問題、急遽返却で輸送料負担に泣く輸入業者

BSE牛海綿状脳症)の病原体が蓄積しやすい特定危険部位SRM)を取り除いていない米国産牛肉が、農林水産省動物検疫所成田支所で見つかった。このニュースが流れたのが1月20日の夕方。これを受けて日本政府はすぐに米国産牛肉の輸入を再停止した。
週が明けた23日、この輸入業者には、取引先である食肉各社や外食関連企業から「米国産牛肉の発注をキャンセルする」との連絡が相次いだ。
SRMの混入が発覚して消費者の不信が高まった米国産牛肉は到底扱えない。食肉各社や外食がこう判断するのは無理もないところ。
輸入業者の幹部も、彼らの立場に理解を示すものの、本音は突然のキャンセルに困り果てている。調達した米国産牛肉がこれから手元に届く段階だからだ。まだ通関で検疫が終わっていない分に加えて、船で日本に向けて輸送している分はどのぐらいの量に上るのか。そして、これらをどう処理すればいいのか…。
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今回、問題になったのは、米ニューヨークの食肉加工業者アトランティック・ビール・アンド・ラムが日本向けに出荷した子牛肉。1月20日朝、成田空港に到着した米国産冷蔵肉41箱(約390kg)のうち、3箱(約55kg)でSRMに該当する脊柱(背骨)を除去していなかった。これは日本が輸入再開の条件として米国に要求した「SRMの完全除去」に違反している。原因は、アトランティックが適切な処理をしなかっただけでなく、輸入条件の順守をチェックする立場の米農務省の検査官が輸出を認可した点にある。
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今後、米国が安心を担保するどのような仕組みを日本に提示できるか。さらに言えば、仮にそれができて輸入が再開しても、次は喜びよりも「もう振り回されるのはまっぴら」という疑心暗鬼が輸入業者から消費者にまで広がりそうな雲行きだ。