from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

二極化

大西宏のマーケティング・エッセイ」から。

小泉さんの単純明快な手法は、筋が通っているだけに強いですね。今までの自民党の調整型ではありません。こういった小泉さんの手法や思い切りの良さは、血に流れる極道のDNAを考えれば納得できますが、流れが読めなかった亀井さんは、やはり政治家としては駄目じゃないですか。
亀井派は消滅の危機です。渦中にいると、こんなに分かりやすいことも分からなくなるのでしょうか。特定郵便局長会の人びとに囲まれ、気持ちよく語っているうちに現実がわからなくなったのかもしれません。
郵政民営化反対とかいうけれど、電子メールがどんどん増えて、郵便が減ってくれば、違う稼ぎ口を見つけないと話にならないし、郵貯簡保も、これまでのように財投の利息で辻褄合わせるというわけにいかなくなります。郵便局の伝統的ネットワークを残せと言っても誰も共感しません。

郵政民営化で利益を得たい人の考えか。電子メールをやらない人たち、郵便局しかない所に住んでいる人たちのことはどうでもいいということだね。
世に倦む日日」から。

総選挙は小泉政治の「終わりの終わり」である。
と同時に、自民党政治の終焉を決定づける総選挙になるだろう。最初に現時点での私の予想を言えば、選挙の結果は民主党が過半数を制して単独政権を確立する。自民党は二百議席を割り込み、公明党と足しても過半数に届かない惨敗を喫するだろう。今後、何か特別な事件が発生しないかぎり、小泉政権は確実に国民に不信任を突きつけられる。「小泉改革」の時代が終わる。
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構造改革」などというのは嘘であり、人を騙すための虚飾のシンボルタームであり、国民経済や国民生活にプラスの効果を導く政策の実質は何もなかった。社会保障福祉制度を潰したり給付を削減するときに、それを正当化する観念として使われ、説得に威力を振るった言葉である。それは日本版新自由主義イデオロギーであり、「改革」で利益を蒙ったのは米国資本だけだった。

この両者の違いは何だろう。この両者に代表されるように、世論が真っ二つに割れるかもしれない。アメリカの世論の二極化ように。