from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

朝、バイオリン弾きの王さんとアパートの入り口で落ち合って、妻の知り合いの人のうちに行った。マンションに着くと、妻の知り合いの人とその部屋の大家さんがいた。どうやら、大家さんの知り合いの人がバイオリン職人で、その人が作ったバイオリンを評価してほしいということらしかった。早速、王さんがそのバイオリンを弾いてみた。王さんがいうには、王さんが普段使っているバイオリンより、少しは響きがよいけど、大して変わらないものだという。王さんが普段使っているバイオリンは、300元程度で買い求めたそうだ。

バイオリンを弾いてもらってから、色々話を聞いた。王さんは、資産家の生まれ、中学生の頃からバイオリンを習っていたそうだ。青年の頃は、映画俳優だったようだ。26歳の時、文化大革命が始まり、王さんの家の財産は没収され、王さん自身は下放させられた。その後、映画俳優になるとことはできずに国営企業で苦手な財務の仕事をさせられ、定年を迎えたようだ。バイオリンは、趣味で続けているとのことであった。楽譜は読めないが、聞いただけ曲が弾けるようだ。10年ほど前から、世の中の不思議なことについての本を書いているという。全部で8巻になる予定で、今は6巻がほぼ完成しているといて、2年後ぐらいに某出版社から出版するようだ。

夕方、バスに乗って静安寺まで行った。夜のクリスマスイルミネーションを初めて見た。子供はクリスマスツリーを見て、喜んだ。しばらくクリスマスの雰囲気を楽しんだ後、近くにあると聞いていた「浜ちゃん」というトンカツがうまいと評判の店に行った。行ってみると、こぢんまりとした庶民的な雰囲気の店だった。店長は、カウンターの向こうで料理を作っている西田敏行にちょっと似た人のようだった。トンカツとカレーと豚汁を注文した。トンカツは前回行ったかつ膳という店のトンカツとは違って、柔らかく満足のいく味だった。トンカツがあまり好きじゃないという妻も食べた。カレーと豚汁も美味しかった。