from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

預言者ムハンマドの風刺漫画

cnn.co.jp「風刺漫画問題、デンマーク製品ボイコット広がる

欧州各紙がイスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載した問題で、イスラム教指導者らは最初に漫画が掲載されたデンマークの製品をボイコットするよう呼びかけており、デンマークへの影響が及び始めている。
イランのミルカゼミ商業相は6日、デンマークとの通商関係を断絶すると発表。ただ、今後3カ月は特定の機械類や薬品の輸入を認める方針を示した。イランはまた、駐デンマーク大使を召還した。

JMM『「報道されないムスリムの嘆き」平らな国デンマーク

デンマークで暮らす多くの人が一番疑問に思っていることは、イラストの掲載は、9月30日で、その後、国内論議が活発な時期もありましたが、11月末頃にはすでにあまり語られ
なくなり、多少のくすぶりはもちろんあったのですが、年内にほぼこの件は沈静化したものと、思っていたことでした。そしてそれは、デンマーク側だけの印象ではなく、実は中東諸国の政府筋からも、すでに終わっている問題だと思っていたのに(昨年の段階でイラストの掲載があったという事実は知っていた)、急に大きな問題として逆浮上して来たことに驚いている、ということでした。ここ10日ほどの間に、みるみるうちにボイコット運動が広がり、私が前回のレポートを書いた時点ではボイコット運動どまりでしたが、2日にフランスやドイツをはじめとしたヨーロッパの他の国々が、Jyllands-Posten が掲載したのと全く同じ12枚のイラストを掲載し(一部のみ掲載の国もあります)、「言論の自由」の立場からデンマークを擁護したことなどから、問題はヨーロッパ諸国(全てではありません)とイスラム諸国の問題として捉えられるようになり、その時点からユーロニュースなどでも時間を割いて報道するようになりました。フランスの新聞では12枚にさらに追加して彼らのユーモアを含めたイラストも掲載したこともあり、双方がエスカレートした状態になり、イスラム教徒のさらなる反感を買い、4日にはダマスカスのデンマーク大使館放火、そして5日に
レバノンデンマーク大使館放火へと続いていることは、日本でも3日あたりから主要なニュースソースで報道され始めたようなので、みなさんご存知の通りです。
他のヨーロッパ諸国が擁護し始めたとき、外相の声明にもあったように「火に油を注ぐ」ことにはならないだろうか、と心配したのですが、まさに現実となり、哀しいことです。日本のみなさんにしてみても、反感を買うことがわかっていて、なぜそんなことを繰り返しするんだ、と言うことになるでしょう。しかし、すでにオランダの映画監督が映画でイスラム社会を表現したことで殺されている、という事実がこうした動きに内在する意識として、言論の自由を主張するヨーロッパ諸国のジャーナリストにはあったようです。