from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

電力が足りる証拠のようなものなのに、危機を煽っている

時事ドットコム最大電力、軒並み更新=猛暑に需要急増

関東から近畿にかけ猛烈な暑さが襲った29日、電力各社の管内で東日本大震災後や今年の最大電力を軒並み更新した。気温上昇で冷房の使用が急増したとみられ、各社の供給余力は10%を割り込み、夏本番を前に電力需給が早くも逼迫(ひっぱく)してきた。
東京電力の消費電力は午後2〜3時に4570万キロワットと震災後最大の水準に増加。同日の最大供給力は4900万キロワットで、供給余力は計画停電の中止後では最低の6.7%に落ち込んだ。
午後2〜3時には、関西電力も消費電力が今年最大の2716万キロワットに達し、余力は5%強に低下。中部電力でも2413万キロワットと今年の最大消費量を記録し、供給余力は8%となった。

zakzak東電が公開しない“隠し電力”とは…アテにならない「でんき予報」

100%に達した場合、一体どうなるのか。東電は「そうならないよう努力している。大規模停電という以外、具体的なことはわれわれも分からない」(広報部)と話すのみだ。
そこで、元東京農工大教授(電力システム工学)で日本クリーンエネルギー総合研究所理事長の堀米孝氏に聞いた。堀米氏は「停電の可能性はゼロではない」としつつも、こう話す。
「理論上は、需要が供給を上回った時点から電圧、周波数が下がり始め、発電、輸送双方が正常に作動しなくなり、停電のリスクは高まります。ただし、もともと『でんき予報』のピーク時供給量は余裕を持った数値であるうえ、夜間の余剰電力を利用した揚水発電の数値は供給量の中にほとんど含まれておらず、100%で即停電とは極めて考えにくい」
東電の「供給力」には実は十分な余力があるというのだ。
「しかも、東電にはまだ『供給力』に含んでいない、いわゆる“隠し電力”もあります」(同)
これは、東電の最大供給力7769万キロワット(2009年度末実績、他社受電分を含む)から、福島第1、第2原発の出力約900万キロワットを差し引いた6869万キロワットとの差分のこと。東電は、これまでホームページで公開していた電源別の発電実績資料を削除しているが、計算上は供給電力に十分な余裕があるとみられる。
実際、東電関係者は、「公開している『本日のピーク時供給力』は、東電が決めた目安に過ぎず、本来の供給力とは関係ない。節電意識を促すために恣意的に下げていると指摘されても仕方がない」と内情を明かす。