from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

マジメにカイゼン

鎌田慧の「トヨタ・リコール物語」から。

コスト削減のためには下請けをいじめ抜いてもカイゼンするトヨタだが、車の危険性にたいしてはマジメにカイゼンする気がないようだ。
01年以降、トヨタ車による米国内での暴走事例はレクサス以外の車種をふくめ1000件を超えている。02年式以降、トヨタ車で起きた暴走事故による死者は19人にのぼる。一期の赤字で大騒ぎになる会社が、01年以降、これだけの事故を放っておいたというのだからあきれる。
米国では運転中に突然の急加速が起きた原因は、電子制御の欠陥であるとして2人の男性がトヨタを訴えた。フロアマットやペダルの形状だけではなく、電子制御の欠陥となれば構造的な問題であり、事態はさらに深刻化することになる。
じつはトヨタ車の暴走で電子部品の欠陥が疑われたのは初めてではない。1980年代後半、トヨタをふくむ自動車メーカーはオートマチック(AT)車の急発進問題に揺れていた。
89年4月には運輸省が「AT車全体の持つ構造的欠陥ではない。特定車種の機器欠陥や整備不良が原因でエンジンの回転が上がるが、ブレーキ操作が適切なら車は止まる」(『毎日新聞』89年4月28日)と最終報告書を公表。
90年1月には、豊田章一郎トヨタ社長が会長を務める日本自動車工業会が、「急発進・急加速現象が全AT車に共通に起きる構造的な欠陥はなかった」(『朝日新聞』90年1月19日)との調査結果をまとめ幕引きをはかった。しかし、その経緯はかなり怪しい。
運輸省の調査では、苦情や事故の四分の三を「原因不明」として究明しなかっただけでなく、実車テストには実際に暴走した車を加えない暴挙にでた。
それだけ「手心」を加えた調査でも、定速走行装置をショートさせる実験では、発車15秒で時速120キロまで急加速する結果がでている。それでも「ブレーキ操作が確実なら事故は起こらない」と結論付けたのだから恐ろしい。

ABC news「LaHood: Govt. Will Follow Up on Possible Toyota Electronic Glitch Reported By ABC News」から。

According to Gilbert, flaw in the design of Toyota's electronic acceleration system prevents the car's onboard computer from detecting and stopping certain short circuits that can trigger sudden speed surges.
As a result, Gilbert told ABC News, the Toyota computers will not record an error code, nor will they activate the "fail safe" system designed to shut down the power and put the car in the "limp home" mode.
"This is a dangerous condition, it is not fail safe," said Gilbert.