from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

奈良を歩いた

samso2008-06-23

6時に起き、シャワーを浴びた。テレビを見ていると、息子が6時半に目を覚ました。
8時に階下に降り、ダイニングルームへ。茶粥定食と和食定食をいただいた。息子もしっかり食べた。
9時にチェックアウト。3千円アップというのは一人という意味だったようで、6千円高い請求額になっていた。荷物をクロークに預け、観光に出かけた。ホテルの脇道から猿沢池方面へ歩いて行った。木造の「聖ラファエル教会」の脇を通り、住宅地を行くと、猿沢池が見えてきた。池をちらっと見て、興福寺五重塔を目指した。五十二段の階段を登り切ると、五重塔の近くで鹿煎餅を売っていて、妻が買った。一枚を息子に渡すとすぐに鹿が寄ってきて食べた。残りを妻が持っていたら、何匹ものの鹿が押し寄せたので、妻は煎餅を投げ出した。煎餅を売ったおばさんが鹿が食べる前に拾い上げ、「広い場所に行ってからあげた方がいいよ」と言って、煎餅を渡してくれた。息子は怖々、一枚一枚鹿に食べさせた。先に歩いていくと息子が走ってきて、「てをかじられた」と言ってきた。指の皮膚が削られていた。「いたい」「大丈夫」。



阿修羅像を見るために、国宝館に向かった。国宝館の外観はぱっとしない。入館料を払って中に入ると、阿修羅像以外にも、板彫十二神将立像、千手観音立像、薬師如来仏頭、金剛力士立像、天燈鬼・龍燈鬼像など見応えのあるものがいっぱいあった。息子は何とか見てくれた。出口に向かうとお土産売り場に行って、妻に虎の木彫りのキーホルダーと、金色の鹿のキーホルダーを妻に買ってもらって機嫌が良かったが、外に出ると「もうあるきたくない」と言い出した。無視をして先に行った。鹿がいる公園に来ると、息子は「しゃしんとりたい」と言って鹿の写真を撮った。

県庁の前を通って、東大寺を目指した。適当に脇道に入って東大寺の方に向かっていくと、依水園という庭園があった。妻に聞くと入ってみたいというので、見学することにした。手入れが行き届いた庭で、池には睡蓮が咲いていた。息子を飽きさせないようにしながら、1周した。出口近くで息子は虎のキーホルダーをどこかに落としたことに気がつき、ぐずりだした。庭を出て先に行くが妻と息子がついてこない。離れて見ていると、息子はキーホルダーのことで泣き出したようだった。しばらく泣き続けた。ようやくやってきて泣き止んだので、謝るように説得すると小さな声で謝った。


11時過ぎに東大寺に到着した。中門の左脇から拝観料を払って中に入ると芝生の庭の向こうに圧倒される建物「大仏殿」が見えた。小さい頃何回か来ているはずなのにまったく記憶がない場所のように思えた。大仏殿に入って、息子に「鎌倉の大仏より大きいんだよ」と言うと「かまくらのだいぶつのほうがおおきい」。奈良の大仏の像高は14.98m、鎌倉の大仏の像高は11.3m。「なかにはれないからおもしろくない」と言う息子。裏に回って進んでいくと、柱の穴をくぐっている若者がいた。「あの柱の穴を通ってみる?」「やりたい」。順番を待って息子は通り抜けた。息子にはちょうどいい大きさだった。無病息災のご利益があればいいけど。




外に出ると息子はお土産売り場で虎を探した。見つからず諦めた。妻も息子も「お腹が空いた」と。「もうちょっと」と言って正倉院の方へ。「もう歩けない」と二人が言うので正倉院の近くまで行って、県庁方面に戻ることにした。葛料理の店「天極堂奈良本店」があり、入ることにした。葛づくしコースとあんかけご飯を注文。息子も美味しいとよく食べた。

タクシーで帰りたいと言う二人を説き伏せ、春日大社まで歩いていった。境内に入ると雨が落ちてきた。何とか1つの本殿までたどり着いた。息子が「おみくじしたい」。修学旅行に来ているらしい中学生の女子がおみくじを引いているのを待っていると二人続けて「えっ、凶や」。息子が引くと「大吉」だった。


春日大社の境内を出たところでやってきたタクシーに乗って奈良ホテルに戻り、預けておいた荷物を受け取り、すぐに近鉄奈良駅へ。特急で京都に向かった。息子は一番前が良かったとぐずったが移動する気になれず、我慢させた。35分で京都駅に到着。14時54発の「のぞみ」に乗った。そこそこ混んでいて別れて座った。息子と妻は弁当を食べると寝てしまった。
うちには6時半ごろ着いた。妻と息子は買い物をしてくると後で帰ってきたが、急に降ってきた雨で濡れて帰ってきた。隣のSちゃんが一緒に来た。Sちゃんの弟をママが病院に連れて行くところだったので、連れてきたということだった。