from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

極秘会談をしたかった?それとも、雲隠れしたかった?

BPnet「立花隆:政界を大混乱に巻き込んだ安倍首相電撃辞任の真相

はじめ永田町に流れた情報は、「週刊文春」が安倍首相の一大スキャンダルを出す予定になっているということだった。早速、「週刊文春」に問い合わせると、「それはウチではないです。『週刊現代』らしいです」ということだった。
毎日新聞の夕刊が小さな記事で報道したことであるが、安倍首相自身が、これが噴出したら命取りという一大政治資金スキャンダルをかかえていたというのである。
それは、父の安倍晋太郎氏から首相への資産相続の際に、晋太郎氏が資産を自らの政治団体に寄付する形にすることで、首相は相続税をまぬがれていたという「脱税」疑惑なのである。週刊現代の記事では脱税額は3億円にものぼるという。
この話を、「週刊現代」が取材して、今週末土曜日発売予定の号に載せるはずになっていた。
そのために、「週刊現代」は安倍事務所に真偽確認と、その理由釈明の問い合わせの書筒を送り、返答の期限を昨日の午後2時に設定していたと伝えられる。
その午後2時になったら、安倍首相の突然の記者会見が開かれ、政界関係者全員が唖然として見守る中で、突然の辞意表明が行われたわけである。

BPnet「田原総一朗:なぜ国会を投げ出したのか、安倍首相辞任の舞台裏」から。

11月1日で期限が切れるテロ特措法の延長には民主党はじめ野党が「断固反対」と言っていた。しかし、この延長を安倍さんはブッシュ米大統領からも頼まれ、ハワード豪首相からも頼まれてしまっていた。
また、アフガン戦争というのは、イラク戦争とは全く違って76カ国が参加し、世界のほとんどが協力している戦争だ。それに、期限が切れたからと言って日本だけ途中で帰るとなると、世界中から信頼を失ってしまう。安倍さんは、そう強く思っていた。
しかし、テロ特措法の延長は至難のわざであるということがだんだんわかってきた。そして、自民党内からも強い反対の声があることも分かってきた。
安倍さんは、そのような状況の中で、例えば新法をつくって、参議院で否決され、衆議院に戻して3分の2の賛成を得て通すという方法も、無理だと思った。
そこで彼は、最後の手段として小沢一郎民主党代表に「会いたい」と言った。これは当然、極秘会談だ。 「自衛隊がインド洋から引き返すわけにはいかない。それは国益を損ねる。あなたの方から前向きの法律を提案してもらってもいいし、自民党と話合ってもらってもよいから、なんとかしてこれを形作りたい。そうしたら辞めます」
そういう覚悟を小沢さんに伝える極秘の会談をなんとか設けたかった。
それに対して小沢さんは「会ってもいいが、それはオープンだ。公だ」と言った。だが、これはオープンではできない話だ。
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安倍さんは「私が辞めれば国民も分かってくれるんじゃないか、テロ特措法も必要だとわかってくれて、賛成も多くなり、同情もあり、民主党もわかってくれて前向きに行くんじゃないか」と、今も考えているのではないのか。