from上海to東京

子育ての日々の断片を書き綴る

海外頼み

日経新聞バイオ燃料の光と陰」から。

ボルネオ島に生息するオラウータン世界自然保護基金(WWF)が絶滅危惧種に指定する。推定頭数は一万匹。正確な統計はないが、五十年前の十分の一になったとの試算もある。熱帯雨林の伐採で生活空間が奪われたためだ。
さらにバイオ燃料の需要拡大が追い打ちをかける。バイオディーゼルの原料となるパームヤシ農園の開発で、森林を伐採する際に発見されるオラウータン親子が後を絶たない。体の大きい親は危険と見なされ殺されるケースが多く、これが個体数の減少に拍車をかける。このままなら今後五十年以内に絶滅するとの見方もある。
・・・・
農民は貧しくパームヤシを扱う農園業者から高値の売却を依頼させられれば思いとどまるのは難しい。サバ州野生生物局のある担当者は「先進国が求めるバイオ燃料が農民を追いつめる。温暖化を防ぎたいのなら海外に頼らず、太陽光発電の導入など国内で対策に取り組むべきだ」と訴える。
日本は京都議定書の目標達成に向け二〇一〇年までに五十万キロリットル(原油換算)のバイオ燃料を導入する。燃料の多くを輸入しなければならず、マレーシアへの期待も大きい。