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子育ての日々の断片を書き綴る

SiCKO

GIGAZINEマイケル・ムーア監督次回作「Sicko」を米政府は必死で押収したいらしい」から。

米国の医療費はGDPの約15%であり、一人あたりの医療費は5635ドル、世界で最も高いレベル。この医療費の支払い元の内訳を見るとトップが「民間保険」で36%。日本で言うところの健康保険とは意味が全く違っており、日本のような健康保険は「メディケイド(低所得者向け医療扶助)」というのがそれに相当しており、高齢者や低所得者しか適用されません。つまりほとんどの人は民間保険になるわけですが、これは任意加入。大体は会社が従業員に加入させている。もちろん負担は会社にとって大きい。そして65歳未満で見た場合、民間保険加入者は7割、1割はメディケイド、そして残りの2割はなんと「無保険」になっています。
さらにこの民間保険にも問題があり、医療用医薬品が日本と違って「自由価格制」であるため、薬局は民間保険会社からまず償還され、そして残りが患者の自己負担となるわけです。この手順の何が問題かというと、民間保険会社によってこの医薬品の「ランク付け」が協議されて行われており、民間保険会社が推奨する製薬メーカーの薬であれば少額の自己負担で済むが、そうでないライバル製薬メーカーの薬であれば高額の自己負担……というような感じになっているわけです。
つまり、製薬会社は市場占有率を上げるためにより有利な条件で民間保険会社と提携し、値引きを行ったりいろいろと画策しています。そのため、効果のある薬であっても保険が全然適用されず高価になっている場合があり、そうなると負担が大きすぎて治るものも治らないよ、というわけ。
上記のような事実はごく一般的に知られていることなので、おそらくマイケル・ムーア監督次回作「Sicko」ではさらに突っ込んだ内容を突撃インタビューとかで明らかにしていくのではないか?と予想されます。期待大。

OhmyNews【映画】マイケル・ムーア最新話題作 『Sicko(シッコ)』